DXビジョン
DX推進の取り組み
1. 経営環境の変化と当社の機会認識
近年、クラウドやAI、IoTなどのデジタル技術が急速に進化し、情報発信や販売手法、顧客接点の在り方が大きく変化しています。 特にイベント・配信・制作分野では、オンライン化・省人化・データ活用が進み、従来の人手依存型モデルは急速に競争力を失いつつあります。 京都市内では同業他社の数が限られる一方で仕事の需要は高く、隣接する大都市圏の企業に業務が流出する状況が続いています。 これは地域貢献を重視する当社にとって大きなリスクであり、同時に地域発のデジタルサービスを創出する機会でもあります。
新たな収益源の確立と事業運営の高度化
無人運営型ライブコマーススタジオ「Studio Hub」を立ち上げ、AIやIoTを活用した新たな収益モデルを構築します。 既存の音響・配信技術を活かし、人手不足解消と新市場開拓を両立します。
既存業務の効率化と生産性向上
会議調整やタスク管理、カレンダー共有などの定型作業をデジタル化し、情報共有や社内マニュアルを一元管理することで、 業務効率と生産性を向上させます。教育・研修やFAQ対応の仕組み化により、属人化を防ぎ、誰もが同じ水準で業務を遂行できる体制を整えます。
データに基づいた意思決定とサービス改善
「Studio Hub」の利用ログをAIで分析し、収益性の高い時間帯や顧客属性を可視化。価格設定やサービス内容の最適化に活用します。 さらに、生成AIを用いた自動レコメンド機能により、顧客体験の向上を図ります。
社会貢献と地域活性化への寄与
「Studio Hub」を地域クリエイターや商店街と共有し、ライブコマースによる地域経済の活性化を図ります。 KICS決済との連携を通じ、地域のDX推進を支援します。
2. DX推進に向けた経営ビジョン
当社は、データ活用やデジタル技術の進化による社会および競争環境の激しい変化を、事業の持続的成長と新たな価値創造のための重要な機会として捉えております。 既存事業における業務の属人化や非効率性、人材不足といったリスクを克服し、新たな収益源を確立するとともに、地域社会への貢献を深化させるために、データとデジタル技術を最大限に活用することを目指します。
この認識と当社の企業理念「地域に根差した文化を未来へ繋げていくこと」、そして「五感で感じる体験を通じて、一緒にワクワクと感動を生み出そう」という価値観を踏まえ、DX推進に向けた経営ビジョンを以下の通り策定いたしました。
「顧客に前例のない感動を提供し、地域社会の活性化に貢献することで業界における競争優位性を確立し、創造的なサービスの未来を築く」
この経営ビジョンは、DX(デジタルトランスフォーメーション)を当社の経営戦略の中核に据え、重点領域において具体的な取り組みを推進することで実現してまいります。
- デジタル体験の創出による新たな顧客価値の提供
- データ駆動型の卓越したオペレーションの実現
- データインサイトに基づく継続的なサービス進化
- 地域共創のハブとなるエコシステムの主導
3. ビジネスモデルの変革
当社は経営ビジョンの実現に向け、従来の「イベント技術サービス提供」モデルから、以下の3つを柱とする複合的なビジネスモデルへと変革を進めます。
1. 【DXサンドボックス・モデル】(Studio Hub事業)
無人運営・データ活用・スケーラブルを特徴とするデジタルネイティブな新規事業を立ち上げます。本取り組みは単なる新サービスではなく、全社DXの先行モデル(サンドボックス)と位置づけ、ここで得られる技術基盤、運営フローの最適化ノウハウ、利用ログを活かした運営改善の知見を体系化します。これらを既存事業の業務改善やデジタル化へ横展開することで、組織全体のDXを段階的に推進します。
2. 【技術サービス・ソリューション・モデル】(既存事業の進化)
既存業務のデジタル化によって会議調整やタスク管理、情報共有を効率化し、全スタッフが同じ水準で業務を遂行できる体制を整えます。この基盤をもとに、機材レンタル・イベントサービスを「ソリューション提供型」へ進化させ、オンライン予約・管理ポータルや機材データの分析を活用した最適提案・予防保全など、顧客の成果に直結する付加価値サービスを展開します。
3. 【地域エコシステム・イネーブラー・モデル】(地域貢献事業の事業化)
当社のDX推進能力そのものをサービスとして地域に提供する、新たなビジネスモデルを確立します。「Studio Hub」を地域のクリエイターや事業者がDXを体験・学習できるショールーム兼インキュベーション施設として機能させ、ライブコマース導入支援などを通じて地域経済のデジタル化を促進します。
4. 中期DX戦略の推進
当社は、先に示したビジネスモデルへの変革を、以下の3つのフェーズからなる中期DX戦略に基づき、計画的かつ段階的に推進してまいります。
フェーズ1:基盤構築と先行実証(1年目)
目的:全社DXの基盤となる業務プロセスとクラウド環境を整備します。
主要施策:
【新規事業】「Studio Hub」のローンチと無人運営モデルを確立(予約・決済・入退室管理の統合、利用ログ取得)。
【既存事業】定型業務のデジタル化、マニュアル・FAQ・ナレッジのクラウド一元化、業務効率向上と属人性の解消。
【組織・人材】DX推進担当任命、基礎研修実施。
フェーズ2:連携と拡張(2年目)
目的:「Studio Hub」で得た運用知見を既存事業へ横展開し、全社的な業務効率化をさらに進めます。
主要施策:
【既存事業】顧客オンライン予約ポータルの開発・導入(問い合わせ・日程調整の効率化、顧客体験向上)。
【エコシステム】地域事業者向けDXセミナー試験開始。
フェーズ3:スケールとエコシステム主導(3年目)
目的:DX基盤をさらに発展させ、既存・新規事業双方の価値提供を強化します。
主要施策:
【新規事業】多拠点展開やパートナー連携の可能性検証。
【既存事業】業務データ・顧客データを活かした付加価値サービスへの発展。
【エコシステム】商店街との連携によるライブコマース支援事業を本格化。
5. DX戦略におけるデータ活用
当社のDX戦略におけるデータ活用は、新規事業である「Studio Hub」を中心に、既存事業の効率化、サービス改善、および地域社会への貢献にまで及んでいます。
1. 新規事業「Studio Hub」におけるデータ活用
Web予約・キャッシュレス決済・スマートロックなどの仕組みを組み合わせ、無人運営が可能なスタジオモデルを構築します。運用から得られる利用ログを収集し、サービス改善や運営効率化に活かします。利用データをもとにUI/UXの最適化や運営フローの改善を行い、スタッフの負担軽減と顧客体験の向上を同時に実現します。
2. 既存業務プロセス変革におけるデータ活用
定型業務のデジタル化と、社内マニュアル・FAQのクラウド一元管理により、業務効率化と属人化の解消を推進します。
3. 地域社会貢献と活性化へのデータ活用
商店街との取り組みにおいては、ライブコマースやオンライン施策の導入支援を行い、視聴データ・利用データ・購買データなどを収集・分析し、販促活動の最適化や顧客行動の可視化を支援することで、地域のデジタル化と経済活性化に寄与します。
6. DX推進体制と人材育成方針
当社は、DX戦略を全社的に推進するため、社長をプロジェクトマネージャー(PM)とし、DX推進部を含む専門のプロジェクトチームを設置しております。 経営層の直接的なリーダーシップの下で、迅速かつ効果的な意思決定を可能にし、DX施策の実行力を最大化することを目的としています。
- PM(社長):戦略統括、変革の主導。「Studio Hub」をサンドボックスとして活用し、知見を既存事業へ還流。
- DX推進部:計画立案、実行管理、デジタル基盤構築。
- 社員:現場フィードバックによる施策の実効性向上。
人材育成については、「育成と内製化」に重きを置き、DX推進担当者の任命と基礎研修、産業支援機関・外部専門家との連携、データリテラシー教育を段階的に強化してまいります。
7. ITシステム環境の整備方策
当社は、DX戦略の実行を支えるITシステム環境について、方策に基づき整備を進めてまいります。
新規事業「Studio Hub」
Web予約・キャッシュレス決済・スマートロックをクラウド上で連携し、顧客が非対面で利用できる無人運営システム環境を整備します。 予約確定と連動した入退室の自動化、AIチャットによる問い合わせ対応を実現し、最新のIoT・AI技術を活用した次世代型スタジオ運営を行います。
既存事業
会議調整、タスク管理、カレンダー共有などのクラウド化、マニュアル・FAQ整備、顧客向けオンライン予約ポータル導入を進めます。 AI活用により、社員の負荷軽減と組織の生産性向上を図ります。
公表とセキュリティ
上記方策は公式ウェブサイトで公表し、ステークホルダーと継続的に対話してまいります。 導入に際しては「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」に準拠し、安全性を確保したITシステム環境整備を推進いたします。
8. 達成指標(KPI)と評価
当社は、DX戦略の成果を客観的に把握するため、以下の指標を設定し、その進捗と成果を定期的に評価・公表しております。
| 新規事業「Studio Hub」 | 月間予約数、客単価 |
|---|---|
| 既存事業の効率化・生産性向上 | 従業員一人当たり売上高、残業時間の減少 等 |
| データ活用の進展 | AI分析に基づく改善実施件数(価格調整/サービス改善 等) |
| 地域貢献 | 地域事業者との共創プロジェクト数、ライブコマース導入支援件数 |
| 財務目標との連動 | 年間売上高、「Studio Hub」売上比率 |
9. 代表メッセージ
当社は、デジタル技術の進化がもたらす社会変化を、脅威ではなく新たな価値創造のチャンスと捉えています。 地域に根差しながら事業を展開してきた当社にとって、DX(デジタルトランスフォーメーション)は単なるIT導入ではなく、 「顧客に前例のない感動を提供し、地域社会を豊かにする」ための経営変革そのものです。
これまで培ってきた技術力と現場力を土台に、以下の3つの方向性を柱として、全社を挙げてDXを推進してまいります。
- 新規事業「Studio Hub」を通じたデジタルネイティブな収益モデルの創出
- 既存事業のクラウド化とデータ活用による生産性と顧客満足度の向上
- 地域と共に発展するエコシステム型ビジネスの確立
代表取締役 稲場 悠佑
10. セキュリティへの取り組み
サイバーセキュリティに関する対策の的確な策定及び実施として、SECURITY ACTION制度2つ星を宣言し、 「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」に準拠した安全なIT環境整備を推進しています。